相続税の税率

相続税の税率の計算と聞いただけで凄く難しそうと感じる方は大変多いと思います。
しかし相続税の対象となる方はわずか5%と言われています。これは相続税の基礎控除の金額が大きい為です。ですからほとんどの方は相続税の税率で頭を悩ませることはないと思います。相続税の税率で頭を悩ませるのは大金持ちの方です。
ちなみに相続税の基礎控除は次の式で求めます。5,000万円+1,000万円×法定相続人数。
例えば4人の相続人がいたとすれば、9000万が基礎控除額となります。
相続税の税率は、課税遺産×各相続人の法定相続分が1,000万円以下 の10% 、1,000万円超〜3,000万円以下の場合は15%、3,000万円超〜5,000万円以下の場合は20%、5,000万円超〜1億円以下の場合は 30%、1億円超〜3億円以下の場合は40%、3億円以上の場合は50%となり相続金額が多くなるほど税率は高くなります。

相続税と基礎控除

相続税というと高い税率を想像する方も多いと思います。では一体相続税とは何でしょうか?一般的に民法で定められている法定相続人が財産を取得した場合を相続といい、遺言によって相続人やその他の人が財産を取得した場合を遺贈といいます。相続税とは、相続または遺贈により財産を取得した場合に課税される税金のことです。 しかし場合によっては相続税がかからない場合があります。それは相続税にも基礎控除の制度があるためです。相続税がかからない場合としては、残された遺産の評価金額が基礎控除の金額以下の場合です。この場合は相続税はかかりません。ですから当然、税務署への申告の義務もありません。また、遺産の評価額が基礎控除の金額以上の場合でも特例として相続税がかからないケースがあります。例えば、配偶者の税額軽減、小規模宅地の評価減などです。この場合は税務署への申告が必要になります。わからない場合は税務署へ行って聞くのが一番早いでしょう。

相続税の税率の趣旨。

相続税の税率には頭を悩ませますが、なぜ相続税には高額な税率が設定されているのでしょうか。その理由は大きく分けて2つあります。一つ目は今までお世話になってきた社会への恩返しとして財産を社会へ寄付するという考えです。誰でも一人で財産を築き上げられるものではありません。いろいろな人の協力があってこそこのような財産が築けた。それを社会へ相続税として高い税率を払って還元するというものです。もう一つは、人の死によって偶然に財産が入り込むことは社会の道義上あまり好ましくないのではないかと言う考えです。元々の財産はお亡くなりになられた故人のものですから、それを偶然の産物である死によって多くの財産を得ることを抑制する為に相続税の税率は高くなっているとの考えです。

Copyright © 2007 相続税の税率と基礎控除